2月、3月はチョコレートの誤食にご注意を!

2019年も早2ヶ月が経過しました。

一次診療が中心の動物病院はこの時期は閑散期の事が多いです。
基本的に、春先からフィラリアや狂犬病の予防が始まるため、4月ごろから繁忙期に入っていきます。

なので、この時期の来院の中心は病気に関するものか混合ワクチンになります。

そして、現在勤務している病院ではなぜが未だに誤食事故が流行っています。

1月、2月で誤食によるオペ(内視鏡のみも含む)はそれぞれ3件ほど実施しました。

これ以外にもオペまで必要なく誤食事故により催吐処置のみで対応したものはもはや数えてられない程あります。
「きょうのわんこ」ならぬ「今日の誤食」(ちょっと不謹慎ですが)と呼べるほど結構な頻度で受診していただけます。

特にここ最近多いのが「チョコレートの誤食」です。

2月にはバイレンタインデーがある

毎年2月14日前後でチョコレートの誤食を主訴に来院されることが多いです。

おそらく、バレンタインデーの影響で自宅にチョコレートを置いておく機会が増えるからではないかと思いますが、これを特に犬が狙ってまぁよく食べてくれます。

2月に僕個人が診察しただけで、チョコレートの誤食のために催吐させたのは3件ありました。

実際には催吐させるまでもないようなものも含まれていましたが、飼い主の希望により催吐させています。

動物がチョコレートを食べてはいけないという事を知識として知っているにも関わらず、
なぜちゃんと管理しておかないのか正直疑問ですが、2月、3月はこの事故が多いです。

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犬・猫のチョコレート中毒について

チョコレート中毒は、チョコレートに含まれるテオブロミンカフェインといったメチルキサンチンの過剰摂取による中毒です。

メチルキサンチンの含有量はチョコレートの種類により大きく異なります。
タークチョコレートとホワイトチョコレートでは含まれるメチルキサンチンの含有量は100倍ほど異なります(ダークチョコの方が多い)。

テオブロミンの50%致死量(LD50)は犬では体重1kgに対して100~200 mg、猫では80~150 mg程度です。

体重が軽い小型犬種の方が大型犬種に比べて症状は重篤化しやすい傾向にあります。
(体重が軽いほど少量のチョコレートで中毒になるため)

50%致死量とは
物質の急性毒性の指標で、致死量の一種としてしばしば使われる数値です。
投与した動物の半数が死亡する用量をいう。"Lethal Dose, 50%"を略してLD50と書く。
例えば、5kg犬10頭それぞれにテオブロミンを500~1000 mg投与すると、半分の5頭の犬が死亡するという事です。

チョコレート中毒の症状

チョコレート中毒の症状としては、消化器症状、循環器症状、神経症状などが現れます。

  1. 消化器症状としては、嘔吐や下痢が起こります。
  2. 循環器症状としては、多呼吸、頻脈が起こります。
  3. 神経症状としては、落ち着きがなくなるなどの症状から硬直、痙攣まで幅広い症状が起こります。
  4. その他には、多飲多尿の症状が出ることもあります。

チョコレートを誤食した際の対処

摂取したメチルキサンチンが体重1kgあたり20 mgを超えると症状が出てくると言われていますので、摂取量がそれ以上の場合は催吐処置が第一選択になります。

ただし、チョコレートを摂取してから4時間以内で痙攣発作が起きていないことが条件になります。

痙攣発作が起きている場合は既に十分量のメチルキサンチンが体内に吸収されている可能性が高いため、催吐処置効果はないと考えられます。
その際は、これ以上のメチルキサンチンの吸収を抑制するために吸着剤の投与を行うことが多いです。

さらに、嘔吐などの症状などにより脱水が考えられる場合は点滴を行ったりと入院管理が必要になる事もあります。

チョコレート中毒の予後について

チョコレートの摂取から2~4時間以内に催吐処置によりチョコレートが嘔吐できれば予後は良好と言われています。

一方で、痙攣発作が起こるなど重度の神経症状を呈している場合には最悪、死に至る可能性もあります。

重要なことは、ペットにチョコレートを誤食されないようチョコレートをしっかりと管理をすること、
もし、誤食してしまった場合は早期に動物病院を受診することです。

誤食してから時間が経過し、症状が出てきている場合、チョコレート中毒に対する有効な解毒薬は存在しないため、
対症療法のみで対応することになります。

チョコレートを誤食した際に受診時に必要な事

管理不足でチョコレートを食べられてしまった場合、すぐに動物病院を受診する必要があります。

受診する際には、実際に誤食した物を来院時に持って行く事が好ましいです。

食べたチョコレートの種類がわかると言う事がと食べた量が把握しやすくなるため重要なことになります。

まとめ:チョコレート中毒は早期治療が成否を決めるかも

僕自身はチョコレート中毒で亡くしたペットを見たことはありませんが、軽度の症状を呈して焦った犬は見たことがあります。

この時はバレンタインデーの夜間救急での診察でした。

諸事情があり、すぐに受診できず催吐処置の有効性が薄れていた事、飼い主さんの希望により吸着剤だけでの処置としましたが、翌日の朝には多飲多尿と消化器症状が出ていました。

幸いそれ以上の症状の悪化を認めなかったため大事には至りませんでしたが、もう少し食べてる量が多かったり、食べたチョコのカカオ成分が多ければ、致命的なことになっていたかもしれません。

この件以降は、チョコレートの誤食で困ったことはありませんでしたが、いつかチョコレート中毒で亡くなるペットを受け持つかもしれないかなと思っています。

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